明日われわれは誰がためにページをめくるのか

東京国際ブックフェア、昨日からはじまってますが、ほぼ同じ日程でZINE'S MATE: The Tokyo Art Book Fair 2009が開催中。で、そのPVがとてもイイ。


書物のページをめくるという行為を、オーナー(=読者)が自分で見る/読むためでなく、オーディエンス(=観客)に見せるためにカメラを意識して行う。22世紀にももし書物が人々の手のなかで活用されているとしたら、きっとページをめくるという行為は、まるでDJがターンテーブルを操るようなアクションとして残るのかもしれない。
でも、それは実のところはそんなに未来な話ではなく、たとえば昔から大人が子どもに絵本を読み聞かせてあげるときの身振りにも似ている。逆に言えば、誰もが最初に本と出合ったときには、こうやってページをめくってもらいながらそこに生成されるドラマやスペクタクルにどきどきワクワクしながらじっと見つめ/眺めていたはずなのだ。

作者はVJユニットOnnacodomo
DJ Codomo Onlineをチェック。


これ2007年の作品ですが、傑作にして名作。

YouTubeのサムネイル自動生成の仕掛けに合わせて、ムービーの尺のちょうど真ん中に『マッカートニーII』が映るカットを持ってきた、もうそのことだけでマスターピース度の針がぐぃーんとレッドゾーンに。

   *
ZINE'S MATE: The Tokyo Art Book Fair 2009は7/12まで。公式サイト